「椅子の記憶」を伝えていく
そこにやりがいと使命感を感じます。

「ものづくり」に懸ける血を受け継ぐ
「なぜ、こういう仕事をしようと思ったのか?」
私の曽祖父と大伯父は腕の確かな大工でした。
物を作り、人に喜ばれることを生業としていた血が、自分にも流れていたのだと思います。
はじめ、建築を志して大学には進みましたが、自分には現代の建築はスケールが大きすぎたのだと思います。
次第に自分の目が行き届く大きさの仕事がしたいと思うようになりました。そして、建築を学ぶ者にとって親しみ深い家具に惹かれるようになりました。

「椅子」と向き合い、「椅子」の記憶を伝える
では、家具の中でもなぜ椅子なのか。
いろいろな思いはありますが・・・
やはり椅子が好きだからです。
デザインはもちろん、座り心地、構造など。
椅子は触覚・視覚・嗅覚をフルに動員して楽しみ、親しみ、愛しむ対象のように思います。
箪笥やテーブルとは異なり、使う人の体に直接触れる「椅子」は時としてその人の記憶を後世へと伝える存在です。
受け継いだ人がその椅子に身を沈めたとき、かつての持ち主に思いを馳せる情景はとても自然で素敵なことですよね。
そのような「椅子」の記憶を伝えて行くこの仕事にやりがいと使命感を感じながら日々、椅子と真摯に向き合っています。
大切な人の椅子を、誰かに伝えていきたい椅子を、ぜひお任せいただきたく思います。
プロフィール

前川 陽郎(まえかわ あきお)
まえかわ椅子製作 代表
大阪生まれ千葉育ち。
地元の県立千葉高校、千葉大学工学部建築学科を卒業の後、建築内装設備メーカーに就職。
2年間の設計部での勤務を経て、家具の道に進む事を決意。
【略歴】
- 建築内装設備メーカー 退職
- 埼玉県立飯能高等技術専門校 木工工芸科 入校
- 2級建築士 取得
- 同校 修了
- (有)東加工所 入社(現AZUMA) 井ノ上 東一 氏に師事する
- 木材加工用機械作業主任者 取得
- 2級椅子張り技能士 取得
- (有)AZUMA 工場長に就任
- 1級椅子張り技能士 取得
- (有)AZUMA 退職
- まえかわ椅子製作 設立
- 職業訓練指導員免許 取得
【近い将来の夢】
2級船舶免許を取って二人の息子と船釣りをしたいです。
【個人的なたしなみ】
- 旅客機が好き
- 千葉が好き
- お酒が好き
- 深煎りのコーヒーが好き
- 甘い物が好き
- そして、やっぱり椅子が好きです。
【職人として】
自分の手掛けた椅子を納め、お客様が喜んで下さったときは、やはり職人冥利に尽きるというものです。
一人でも多くのお客様に喜んでいただけますよう、これからも日々、精進して参りたいと思います。